プロ野球開幕直前分析          ~この人にかかっている!~

今年もまたこの季節がやってきた!

3/20のセンバツ高校野球開幕と入れ替わって翌日にプロ野球オープン戦が全て終了した。そしていよいよ今日プロ野球も開幕して約半年に渡ってのペナントレースが繰り広げられる。もちろん高校野球で将来の逸材を「スカウティング」することにも熱が入るが(ちなみに龍谷大平安の岡田選手はまだ2年にも関わらず、3/21の対明徳義塾戦であのスイングスピードでバックスクリーン付近までライナー性の打球を放ったし、もう少しコンパクトにして打率を上げさえすれば来年の春夏はもちろん主役になるし当然ドラフト上位指名もあり得ると思っている)タイトルにもあるようにプロ野球の分析も欠かせない。

今回はオープン戦を終了した時点での各球団の現状を踏まえた上で、

 ・ルーキー

 ・新外国人

 ・メジャーからの帰還組

 ・ここ1,2年怪我や不振によって成績がふるわなかった選手

 の中から今シーズン各球団の行方を左右しそうな選手を取り上げてみた。


1、ソフトバンク

 ずばり昨シーズン怪我の影響で30試合にしか出場できなかったものの2011年以降アベレージヒッターとしてだけでなく長打力も兼ね備えている長谷川勇也だ。単純に昨シーズンレギュラーで活躍していて退団したイ・デホの穴を埋めるという意味でも、そして内川、柳田、中村晃をファーストやDHと併用することによる負担軽減という意味でも期待したい。もちろん外国人5人のうち投手が4人ということもあってカニザレスのDH起用も十分にオプションの1つとして考えられるが長谷川が加わることによってDH枠を巡る競争も生まれる。

 個人的には和田毅の名前も挙げたかったが攝津、武田翔太、バンデンハーグ、和田、大隣、中田に加えて千賀、岩嵜、寺原、東浜など昨シーズン同様誰かが怪我をしないとローテーに空きができないという状況になる可能性が高くそれだけ先発陣は充実している。


2、日本ハム

 どれだけ主力が抜けても若手がすぐに台頭して穴を埋める、ルーキーを即1軍で起用して結果を出すと同時に選手の成長を促すことに定評のあるファイターズ。野手に関しては選手層が十分であると言えるが投手陣に不安が残るのが現状だ。リリーフ陣では増井、谷元くらいしか調子が良い選手がいない状況であり、先発も大谷、メンドーサ、吉川、有原はある程度計算できるが新外国人のアンソニー・バースはオープン戦の投球を見ている限りでは信頼できない(個人的には中継ぎの方が適性があると見ている)。

その先発5番手を確立したり谷間ローテを埋める存在としてここでは昨年5勝に終わった上沢直之、同様に3勝の浦野博司、2勝の中村勝を挙げたい。この3人は2桁まではいかなくても7,8勝できる力を本来は持っているはず。3人で合計20勝以上すれば先発陣にも余裕が生まれ、若手主体でも夏場を乗り切ることができるのではないのだろうか。


3、ロッテ

 昨シーズンは先発の駒不足で悩まされていたものの日本で実績のあるスタンリッジを獲得したことによって一気に厚みが増した。その一方でクルーズと今江による主力内野手2人の穴は思っていたよりそう簡単には埋まっていないように思える。その内野陣をみると、ファーストは井口と井上の併用、ショートは鈴木大地で堅い。おそらく中村奨吾がサードやセカンドでの併用となり出場機会を増やすため残り1枠を巡る争いになる。ちなみに昨夏今江が怪我で不在の際に中村奨吾が頭角を現して出場機会を増やした。

 その残り1枠を巡る争いで優位に立っている高濱卓也をここでは挙げておきたい。昨シーズンのCSから出番を与えられて漸くチャンスを掴んだ格好だ。正直この内野陣の選手層の薄さを考慮してポジションをやりくりした上で平沢大河を開幕から起用するのかと個人的には思っていたがじっくりと2軍で育成する方針だ。


4、西武

 浅村、中村剛也、メヒア、森。更にはここに3年目の山川。中軸は他の球団と比較しても長打、一発攻勢の色が濃いが裏を返せばシーズン通じてコンスタントに調子を維持できない可能性が高いことを意味する。投手陣に目を向けると先発は菊池、岸、牧田、十亀、野上と枚数は揃っているが計算できるリリーフ陣の駒不足問題が解消されるようには思えないため今季も配置転換をシーズン中に行うことが想像できる。

 このようにただでさえ苦しい投手陣を援護するためにも打撃陣の援護が必要になるが打線全体の状態維持のためにもアベレージヒッターが必要である。勿論昨年歴代最多安打を放った秋山が昨シーズンまでとは言わないが打率3割のラインを超えることは必須条件であるが、全盛期と比較してここ最近衰えが少し見えつつあるせいなのかあまり目立たなくなった栗山巧にもう一度奮起してもらいたいところだ。


5、オリックス

 昨シーズンは故障者が多すぎたことが主な要因で低迷したこともあって、もしかしたら昨シーズンから一変する可能性を一番秘めているのではないのだろうか。エース金子千尋の復活や一昨年の強固なリリーフ陣の核であった佐藤達也、岸田護、平野佳寿の状態アップ、更にはコーディエの加入によって投手陣はある程度目処がついたように思える。

 一方の打線は今シーズンも外国人の出来に依存するような気がする。モレルとボグセビックが加入して1軍外国人枠4人のところを投手3人、野手3人で争うという構図になった。その外国人枠を巡る競争から現段階では後退して開幕2軍スタートとなったトニー・ブランコの出番がどこかで巡ってくると思う。オフにはわざわざ球団本部長が自ら母国ドミニカまで足を運んでブランコ本人に最後通告を行うくらい今シーズンの成績にかかっている。モレルやボグセビックも前評判は良いものの各球団の投手が徐々に対策してきた際の対応が未知数であり、対応できない場合にはブランコにチャンスが回ってくるだろう。


6、楽天

 冒頭厳しい文言で申し訳ないが、他球団と比べて全体の選手層が薄いのが現状だ。なんせ先発では則本以外に計算できて完投能力のある投手がおらず、リリーフ陣も抑えの松井以外はパッとしない。更に球団創設当初からフロントの現場介入が目立っていることもなかなかチームとしての土台が出来上がらない1つの要因かもしれない。昨シーズンの場合はオーナーの指示によって打順を入れ替えていたこともあって田代コーチがシーズン途中に辞めるという異例の事態が起こってチームは一時混乱に陥っていた。

 チームとしての基礎作りや長期目線でのプラン作成という点で、これまで近鉄や日本ハムで優勝経験があってパリーグを知り尽くしている梨田監督にチーム再建は任せられた。


以上を踏まえた上で個人的に順位予想をやってみた。

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1位 ソフトバンク

2位 日本ハム

3位 オリックス

4位 ロッテ

5位 西武

6位 楽天

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全体の選手層(特に投手陣)が明らかに薄い楽天は今シーズンも厳しい。西武は計算できる中継ぎの不足、打線の重量化によってシーズン通じての安定性・継続性に疑問がつく。一方、戦力が桁違いのソフトバンクは今シーズンも他球団をぶっちぎっての優勝だろう。

また2~4位争いが激化すると個人的には思っている。一番「ジャンプ」する要素があるのはオリックス。開幕時点で中継ぎに不安要素があるとはいえ、全体のバランスがとれていて「好不調の波が少ない」日本ハム。そして伊藤監督による「試合巧者」としての力を発揮するロッテ。この3球団に関してはどう転がるのか正直読めない。


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